monaka ゆうゆう自適

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女子医大生の雑記ブログです。

多嚢胞性卵巣症候群 実体験記録

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ご閲覧頂きありがとうございます。

 

今回は、前回と引き続き、

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)についてです。

 

前回は概要をまとめましたが、

この記事では私の実体験をメインにしています。

 

それでは宜しくお願い致します!

 

 

 

 

 

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されるまで

 

 私は4,5年程前から、稀発月経不正出血が続いていました。

 

その時期のライフイベントで、ストレスの大きいものは、1年間浪人という大学受験でした。

 

浪人をする前までは、今思い返すと稀発月経の時もありましたが、気にするほど長期間月経が来ないということはありませんでした。

 

浪人のストレスに晒されていた時期、人生で初めて婦人科に行くことに。

 

男性の医師に診てもらうのは正直抵抗があったので、女医さんが経営するクリニックへ。

 

初診時には、不正出血を主訴として行ったので、感染症や子宮頚部癌の検査を受けました。

後日、当然ながら全て陰性となり、

経過観察ということになりました。

 

その約1年後、やはり稀発月経と不正出血が続くので再度病院に行きました。

 

エコーで卵巣内を見てみると、

ネックレスサインという

多数の未熟卵胞の連なりがはっきりと確認され、

さらに血液検査では

LH>>FSH 

(FSHも異常高値でしたが、LHはそれを上回りました)

という結果が得られ、

多嚢胞性卵巣症候群と診断されました。

 

初めて聞く病名…

何がなんだか分からず泣きたくなりました。

 

すぐにネットで検索し、

自然妊娠もあり得るという事実を知り、少し安心したのを覚えています。

 

婦人科に行くのは、

最初は少し抵抗と緊張などがありましたが、

当時の自分では辿り着く事が出来なかった

病気を見つけてもらえたので、

すごく感謝しています。

 

 

 

治療経過

 

私は未婚で、すぐに妊娠を希望しているわけではないので、妊活をしている方々に体験談をお伝えすることはできません。

それが心苦しいのですが、今回は月経周期の正常化を目的とした治療過程を記述します。

 

私が主に用いている治療法はカウフマン療法です。

ホルモン補充療法のうち

ホルムストロム療法は第一度無月経に、

カウフマン療法は第二度無月経に用いられます。

 

第一度・第二度無月経とはなんでしょうか。

第一度無月経は、ゲスターゲン(黄体ホルモン)の投与で消退出血が生じるものを、

第二度無月経は、ゲスターゲンのみでは消退出血が生じず、

エストロゲン(卵胞ホルモン)とゲスターゲン両方の投与で消退出血が生じるものを指します。

第一度無月経ではエストロゲンは分泌されているので、第二度無月経の方がより重症であるといえます。

 

血液検査の結果からの判断なのか、私は最初から第二度無月経のためのカウフマン療法を用いて、治療をしてきました。

 

ホルモン補充療法を3か月続け、俗に言うリバウンド現象(後述)が起こり、月経は正常化しました。

これで終わりなら良かったのですが、やはりそうはいかず、数か月後にはまた無月経に。

 

次は病院を変え、カウフマン療法の後に漢方薬を試しました。

ホルモン補充療法のデメリット(後述)は病院では教えてくれませんでしたが、

飲み続けるのは抵抗があったのと、

漢方の授業を受けていたので自分を被験者にしようと思ったため、

漢方薬にトライしました。

 

処方してもらった漢方薬柴苓湯というもので、

柴苓湯は、産婦人科領域では不育症や妊娠に関わることに広く使われていて、

PCOSの有無に関わらず、月経異常排卵障害に効果があるとされています。

 

数か月試そうと意気込んでいたのですが、

長期旅行で規則正しく飲むことが困難だったことやストレス暴露により、

再度ホルモンで正常化した月経が来なくなってしまったので、

またホルモン補充療法となりました。

 

現在カウフマン療法の最中です。

 

 

 

リバウンド現象

 

ホルモンを外部から補充することで、

その間視床下部ネガティブフィードバックがかかります。

つまり、ホルモンが十分出てるので、視床下部はホルモン分泌の指示を出すのをお休みするのです。

 

そしてホルモン補充をやめると、ネガティブフィードバックが解除され、

反動的にホルモン分泌機構が正常化します。

 

この考え方がリバウンド現象というものですが、残念ながらエビデンスが無いようです。

 

カウフマン療法を行っている間に、体型・体質が改善したり、ストレスが減ったり、

そういったことが影響していると考える方が理にかなっていると言われています。

 

 

 

ホルモン補充療法のデメリット

 

ホルモン剤を頻繁に使用している身としては、正直目を向けたくない話題ではありますね。

 

有名なものとしては、

女性ホルモンを5年以上投与した場合に乳癌のリスクが上昇するというものでしょうか。

 

乳癌はエストロゲン依存性(エストロゲンが多いほど発癌しやすい)なので、

エストロゲンを補充されている場合は、リスクが上昇する可能性は高いとは思います。

 

しかし最近では、それを否定している論文もあり、賛否両論のようです。

元々相対的に少ないものを補い、正常な状態にしている と考えれば、

相対リスクは上昇しないともいえるかもしれません。

いずれにしても乳癌は明確なリスクではないようです。

 

その他、子宮内膜癌や卵巣癌、動脈硬化などがあげられます。

 

 

上記以外にもデメリット、副作用があります。

しかし、癌は死ぬまでに2人に1人が罹ると言われていますし、

血管障害も老化と共にリスクは上昇していきます。

 

従って、デメリットばかりに目を向けない方が良いかもしれません。

身体の異変を察知できるように、リスクがあるということだけは知っておきましょう。

 

 

 

まとめ

 

あまり参考にはならなかったかもしれませんが、実体験述べさせて頂きました。

私自身、ホルモン剤を用いることに不安でしたが、

人間はただ生きているだけで、常に発癌や感染症脳卒中など様々なリスクを

背負っているので、デメリットはあまり気にし過ぎないことにしています。

 

妊活を始めたら、また違った視点で書けると思いますが、

今のところその予定はありません(笑)

 

医師に説明を受けたけどよく分からなかった医学用語などありましたら

お気軽にコメントしてください。

 

宜しくお願い致します。

ご閲覧ありがとうございました!